
驚くべきは先人の食への執念。
猛毒フグの卵巣を美味へと変えた貪欲なまでの探求心。フグの腹にたっぷり詰まった、ふくふくとしたフグの子、さっと炊いたらさぞかし旨いだろう、けれどもそれは猛毒、食べられない。ああ捨てるには惜しい。命も惜しい。
猛毒フグの卵巣を三年漬けて、天下の珍味に。子も身も味わい尽くす伝統の味技。
塩で漬け、糠で漬けて三年、猛毒は天下の美味へと変身した。そのまま薄切りにして酢や酒をたらす。濃く深く豊か、塩気もきついが発酵食品ならではのたっぷりとした旨みがある。
箸の先にちょっと付けて酒の肴に。ホイルに包んで焼けば、魚卵がほぐれてプチプチとした食感。
炊きたてご飯に、お茶づけに、米の飯との相性がことのほかいい。魚醤を隠し味に、昔ながらの技法を守る任孫商店のフグの身の糠漬・粕漬に、このたび貴重なフグの子糠漬を加えて新たにお届けする。
本樽に詰め、土蔵でゆっくりと発酵、解毒。
日本海沿岸ではフグ漁は初夏。産卵のため岸に近づくフグの身は糠漬や粕漬に、そして卵巣は糠漬にする。
産卵前の卵巣はいかにも旨そうだが、ご存じのとおり卵巣は肝臓と並ぶ猛毒の器官。もちろんそのままでは食べられない。
「フグは食いたし命は惜しし」、その難問に出した解答が長期発酵による解毒。微生物の力だ。
まず卵巣をたっぷりの塩で漬ける。
およそ35パーセント、塩の樽に卵巣を埋め込むといった方が正しい。そしてひと夏。水分が抜けて堅くしまった卵巣を翌年の冬、今度は糠で本漬けする。
昔ながらの木樽に詰め、土蔵にねかせてふた梅雨。夏には盛んに発酵して表面が真っ白になるという。
味の秘訣はイワシやサバでつくった[いしる]。石川県特産の魚醤だ。
通常は醤油を使うが任孫商店では自家製の魚醤[いしる]をたっぷりとさし汁に使う。「いしるでなければ任孫の味ではない。耳にタコができるほど先代に言われました」。
酒が進む、飯が旨い、珍味は美味である。
たしかに塩からい。
昨今の減塩傾向とは対極にあるような塩からさだ。
けれども塩なくては解毒できない。この塩分が珍味のあかしでもある。今でも必ず石川県予防医学協会の検査を受けて出荷、商品には(社)石川県ふぐ加工協会検査済之証のシールを貼付している。
糠を軽く落とし、薄く切って酒や酢をかける。またとない佳肴。アルミホイルにのせガスで焼けば魚卵はプチプチはじける。
つぶつぶの食感、飯が旨い、お茶づけにもいい。先人の知恵と微生物の力に感謝、猛毒を味わい尽くそうとした食通の勇気に感動。
毎日少しずつ少しずつ、大切に味わいたい。
(写真:石川県ふぐ加工協会検査済之証)
ふぐの身の糠漬・粕漬。フグ本来の旨みを身で味わう。
フグの子が天下の珍味なら、美味の王道、本流はやはり身の糠漬・粕漬。
塩に漬けて天日に干し、木樽に詰めて米糠や酒粕に漬け、土蔵でねかせる。糠漬は糠と身が一体化するまでゆっくりと発酵させる。
粕漬は酒粕の風味が身にしっとりとしみこむよう時間をかける。どちらも糠や粕は洗わず、包丁の背でこそげ取り、刃をねかせるように、そぐように切る。できるなら刺身包丁で薄く薄くそぐ。身が軟らかい平フグならそのまま手でさいてもいい。薄いフグの身をかみしめていると、発酵食品ならではの旨みがじわじわと深まる。
酒があれば、まさに口福、いつまでも、いつまでもフグの複雑な味わいを口のなかに留めておきたくなる。
あわせて楽しみたい石川の地酒。
金沢市彦三にある金沢屋も入居しているビルの1Fにかふゑ 行人さんはあります。ふぐの糠漬け・粕漬け・卵巣を使っていろんなレシピを作ってもらいました。
かふゑ 行人さんの作るイタリアンレシピはこちら

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いつまでもファンです
ジージョさん (50代 女性 福井県)
飲んべぇの私は、若い時から大好きです。
父親もよく母に「フグの糠・粕漬けを買ってこい」と言っていました。
そして私も付き合って飲むうちに一緒に好きになり、父亡きいまも食べながら想いでに浸っています。
昔ながらの素朴でありながら、今の時代にもマッチしており、最近では色々とアレンジして料理の材料の一つにもして重宝しています。
生野菜と合わせれば、サラダ感覚でもいけますよ!
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ふぐの子と詰合わせA(平ふぐ)
4,305円(税込/送料込)
秘密のケンミンSHOWで紹介・「詰合わせA」ふぐの子(卵巣)糠漬1個×2袋、平ふぐの糠漬け2枚入り×1袋、平ふぐの粕漬け2枚入り×2袋
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